地下室は山田さんが資料を持ち出したためか、鍵が開いたままになっていました。
ゴツい南京錠が掛けてあったようです。
かなり重そうな錠がノブにぶら下がったままになっていました。
たぶん締まっていると思っていましたし、それならそれで、部屋でオナ…
いえ、一眠りしようと思っていたんですが、中を覗いて見ると、確かに古い書物が床に積まれています。
部屋の中心に石で出来た台があり、壁側には古い戸棚、中には薬品と思われる数々のガラス瓶が並べられています。
雰囲気的には、科学の実験施設のような感じです。
よく見ると、石のテーブルに一際小さなガラス瓶が置いてあります。
明かりの灯ったランプがあり、照らされているのをよく見ると、なにやら青白っぽい粉が入っています。
後は特に面白そうなものはありません。
スゲー秘蔵エロ本とか期待したんですけどね。
いえ、まだあるかもしれません。
夜な夜な、この石ベッドにおにゃのこを縛り付けてウヒヒヒヒ。
キンコン♪
おっと…。
部屋で転がっていると、玄関でチャイムが鳴りました。
きっと、連絡した駐在さんが来てくれたのでしょう。
パタパタとスリッパが床を叩く音が聞こえてきました。
山田さんが対応の為に玄関に向かったようです。
電話をした僕も出迎えた方が良いかも知れません。
駐在さんを呼んだようなものですから。
玄関ホールに向かおうとした時、言い争う声が聞こえて来ました。
身を潜めて、様子をうかがうと、ガラの悪そうな二人組が山田さんに猟銃を突き付けています。
「へっへっへ、道に迷っちまったんだ。助けてくれねーか?」
ガガーン!
マジデスカ!?
どう見ても警察関係の方には見えません。
て言うか、明らかに銀行強盗です。
こうならないように呼んだんですよ、おまわりさんを。
(8)に続く
2013/10/08 初版
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