山田さんとむぎむぎは、すでにリビングで縛られてしまったようです。
強盗の手際がいいんだか、2人が無力すぎるのか…。
強盗達は冷蔵庫を漁り、勝手に飲み食いを始めました。
どうやら僕には気付いていないようです。
ふっ…P乙Pでメタルギア・ソリ○ドをやり込んだ甲斐があったというものです。
いざとなったら段ボールに隠れますよ。
まあ、バレると思いますが。
とにかく、強盗2人がのんびりしているうちに、何とかむぎむぎと山田さんを助けなければいけせん。
いや、駐在さんが到着するまで時間稼ぎをするという手もあります。
「なんだこりゃ! ずいぶんとバカでかい冷凍庫だな」
「兄貴、鍵がかかってますよ」
お、強盗団も気付いたようです。
本格料理を食べたいのでしょう。
「お宝でも隠してあるのかな?」
違いました。
どいつもこいつもお宝お宝って。
ここには年代物のエログッズはねーYO!
「こんだけの山ん中だ。牛肉でも冷凍してあるんだろ」
「…」
尋常じゃない汗を流しながら、山田さんが呻いています。
よほど入手困難な食材でも入っているんでしょうか。
「お前ら二人だけか?」
「ああ」
緊張しまくっているのか、むぎむぎは何も話さず、山田さんが応対しています。
「あの、トイレに行きたい…」
むぎむぎが口を開いたと思ったら、またトイレですか。
どんだけ近いんですか。
一晩に何回、例のプレイを…いや、それどころではありません。
ずっとガマンしていたら膀胱炎になってしまうかもしれません。
女性は男性よりも溜めておくタンクが小さいそうですからね。
ここは、この勇者のぶちんが何とか…
「…おい、連れてってやれ」
「へい、兄貴」
問題解決です。
「…覗いちゃやだよ」
「じっくり音を聞いてやるよ、ひっひっひ。何なら大事な所をふきふきしてやろうか」
あ、いーなあ。
むぎむぎのを拭く時だけ替わってくれないかな。
「バカな事言ってねーでさっさと連れていけ」
「す、すいません兄貴」
すいません、兄貴。
(9)に続く
2013/10/29 初版
|