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僕の彼女は戦国マニア (9)
P・鴨川 feat.ライターC

 むぎむぎの機転か、本当に行きたかったのかはわかりませんが、犯人が二手に分かれました。

 ふっ…やるじゃないですか。
 複数の敵はまず分散させ、兵力を分割する。
 こちらは機動可能なユニット、つまり僕が1。
 サポートすれば戦力を回復できるユニット、つまり山田さんとおしっこ娘…いえ、むぎむぎで2。

 仮想敵はロングレンジユニット、つまり銃を持ってる兄貴が1、ふきふき係の子分で2。

 総力戦になれば3対2になります。
 どうです?
 一瞬にして、ここまで完璧な戦力分析が出来るのも、延々と信長○野望をやらされてきたおかげです。

 元々、僕はギャルゲにしか興味がなかったのです!
 やよたんさえいれば幸せだったのに、あの野郎が歴史シミュレーションを無理矢理やらせやがったおかげで、こんなハイパー軍師になってしまって…。

 もはや、孔明の再来ですよ。(←大した分析じゃねーYO!

 僕の明晰に過ぎる頭脳が凄まじい勢いで回転を始めました。
 まず、むぎむぎを助けよう!
 子分っぽい方は銃を持っていなかったし。

 そう思った瞬間、再びチャイムが鳴りました。
 今度こそ応援の駐在さんですよ♪
 攻撃力の高いユニットがプラス1です。
 もはや、勝ったも同然!

 ここで、銀行強盗犯は山田さんの縄を解くと、猟銃を後ろから突き付けました。

「追い返せ」
「あ、ああ…」

 この展開はさすがの孔明も読めませんでした。
 ヤヴァイ…。

 強盗兄貴と山田さんが連れだって玄関ホールへ行きます。
 いやしかし、今がチャンスです。
 この隙に放尿娘…いえ、むぎむぎを助ける事が出来ます。

 僕はこっそり台所に行ってフライパンを手に取り、トイレへと向かいました。
 待っているが良い、麦姫よ。
 三國無双にして戦国無双で現代無双のオイラが、格好良く助けてしんぜようぞ。


(10)に続く

2013/11/13 初版

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