むぎむぎの機転か、本当に行きたかったのかはわかりませんが、犯人が二手に分かれました。
ふっ…やるじゃないですか。
複数の敵はまず分散させ、兵力を分割する。
こちらは機動可能なユニット、つまり僕が1。
サポートすれば戦力を回復できるユニット、つまり山田さんとおしっこ娘…いえ、むぎむぎで2。
仮想敵はロングレンジユニット、つまり銃を持ってる兄貴が1、ふきふき係の子分で2。
総力戦になれば3対2になります。
どうです?
一瞬にして、ここまで完璧な戦力分析が出来るのも、延々と信長○野望をやらされてきたおかげです。
元々、僕はギャルゲにしか興味がなかったのです!
やよたんさえいれば幸せだったのに、あの野郎が歴史シミュレーションを無理矢理やらせやがったおかげで、こんなハイパー軍師になってしまって…。
もはや、孔明の再来ですよ。(←大した分析じゃねーYO!
僕の明晰に過ぎる頭脳が凄まじい勢いで回転を始めました。
まず、むぎむぎを助けよう!
子分っぽい方は銃を持っていなかったし。
そう思った瞬間、再びチャイムが鳴りました。
今度こそ応援の駐在さんですよ♪
攻撃力の高いユニットがプラス1です。
もはや、勝ったも同然!
ここで、銀行強盗犯は山田さんの縄を解くと、猟銃を後ろから突き付けました。
「追い返せ」
「あ、ああ…」
この展開はさすがの孔明も読めませんでした。
ヤヴァイ…。
強盗兄貴と山田さんが連れだって玄関ホールへ行きます。
いやしかし、今がチャンスです。
この隙に放尿娘…いえ、むぎむぎを助ける事が出来ます。
僕はこっそり台所に行ってフライパンを手に取り、トイレへと向かいました。
待っているが良い、麦姫よ。
三國無双にして戦国無双で現代無双のオイラが、格好良く助けてしんぜようぞ。
(10)に続く
2013/11/13 初版
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