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僕の彼女は戦国マニア (15)
P・鴨川 feat.ライターC

僕の彼女は戦国マニア(15)挿絵




「うわああああぁぁ」

 傀儡兵と化した強盗犯人の死体に襲われる山田さん。
 両手を首に伸ばして噛みつこうとするのを、必死で抑えようとしています。

「ど、どうして…」
「ぐばぁあああああー」

 ついに、山田さんに噛み付く傀儡兵!
 抵抗していた手の先に目標を変更したのか、山田さんの左手に噛みついています。

 ぶしゃっ!!

 親指が噛みちぎられました!
 山田さんの顔面と傀儡兵に降り注ぐ血液。
 見ていられない凄惨な光景です!

「どうして山田さんに!!」
「魂なき死者の蘇生はね、古来より血肉を欲する化け物しか生まない」
「むぎむぎ、何でそんな事を…」
「あの本に書いてあったのよ」

 少しずつ後ずさりながらも、その光景から目を離せないです。
 ぼ、僕達は生きて帰れるのか!?

「うぎゃああああああああああー」

 山田さんが顔に噛みつかれて、頬のあたりの肉が噛みきられました。

「な、な…あ、兄貴が! ひぃぃぃぃぃぃ」

 芋虫状態で這い出してきた、もうひとりの強盗が絶叫しながら、気絶しました。
 さっきから発砲音はするし、叫び声はするしで何事かと脱出してきたんでしょう。
 ズボンの前と後ろにシミが広がり始めました。

「…(ふっ…よく分かるぜ、お前の気持ちがな。)」

 オイラはすでにお漏らし済みですから。

 パンッ! パンッ!

 傀儡兵が肉を咀嚼しているうちに、山田さんが拳銃を構え直して撃ちましたが、さっきのように崩れ落ちたりはしていません。

 頭に2発当たったのに!!

 それどころかゆるゆると近づいてきます。
 傀儡兵っていうのは、本当に不死身!?

「むぎむぎ、逃げよう! 早く!」

 彼女の手を引いて、玄関にホールに向かおうとすると、

「そっちはダメ! もう一体来るわ…」

 玄関ホールの柱に寄りかかりながら起き上がろうとしている、警察官ゾンビーが目に入りました。
 出られないじゃん!


(16)に続く

2014/02/11 初版

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