コンビニから距離にして3km弱、狭い道を南下すると6車線の大通りに出る。
西へ行けば、バカみたいな金をかけて話題になった区役所へ、東には数十メートルのところにかつて日本で一番混むと言われた環状線、環七通りがある。
つい最近、ほとんどの区画で50km/h制限になったが、それまでは40km/hだった悪名高い喘息患者の発生源だ。
ともあれ、片道3車線の大通りは頑強な中央分離帯があるので、自分が走っている側にある店にしか寄れない。
もちろんターンする手もある。
何より深夜は通行量が少なく、路肩に停めている邪魔な車両もあまり見ないので融通は利くのだが、キープレフト(左側通行)のこの国では曲がるときはなるべく左折したいもので、目的地は左側にあると走りやすい。
行こうとしているファミレスはまさにそれで、大通りを左折した先の左側に駐車場がある店舗だった。
コンビニで休憩したのに、すぐにまたファミレスに寄ろうとしているのには理由がある。
ひとつにはあちこち寄るのが好き。
もうひとつは空腹を感じたから。
さらにはまだ時間が早く、近場のPAまで走ろうと思っていたからだ。
0時過ぎ程度ではまだまだ早い。
一昔前なら深夜族と呼ばれた事だろう。
先の大通りを逆方向へ、つまり区役所の方へ走り続けるとそのまま高速道路へ乗れる。
パーカーのみでも少し涼しいくらいに感じられるようになった夜風に吹かれながら、紙コップのバナナオレでも飲みたい気分だった。
(3)に続く
2018/01/16 初版
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